(7)江向家住宅(えむかいけじゅうたく)《信越の村》
- 国指定重要文化財
- 旧所在地:富山県南砺市上平細島
- 建物区分:農家(組頭の家)、合掌造
- 構造形式:切妻造、妻入、茅葺、一重三階、桁行19.6m、梁行8.5m
- 建築年代:18世紀初期
田の字型の間取りを持つ合掌造りの家
富山県の五箇山(ごかやま)地方は、岐阜県の白川地方とともに合掌造(がっしょうづくり)で知られています。しかし、それぞれ特徴があり、五箇山でも庄川(しょうがわ)本流と支流の利賀谷(とがだん)とでは違いが見られます。
この建物は庄川本流系で、「妻入(つまいり)」「正面に茅葺(かやぶき)の庇(ひさし)を付けた入母屋造(いりもやづくり)風」「田の字型の四間取り」といった特徴を持っています。床上には、下手に囲炉裏(いろり)のあるデイとオエ、上手にオマエとヘヤが並んでいます。デイは接客用、オエは日常生活の場、ヘヤは寝室、オマエは正式な座敷です。 このオマエは畳敷きで、浄土真宗が盛んな地域のためブツマ(仏間)が設けられています。
見どころポイント!
- 急勾配の大屋根は、手を合わせた形から合掌造と呼ばれます。2階3階は養蚕などに使われました。
- いろりの上の大きな棚は、火の粉が上がるのを防ぐとともに、濡れたものの乾燥などに使いました。