信越の村
19世紀の巧みな動力源
(5)水車小屋(すいしゃごや)
川崎市重要歴史記念物
- 旧所在地:
- 長野県長野市大字上ケ屋
- 建物区分:
- 水車小屋
- 構造形式:
- 寄棟造・妻入り、茅葺、桁行4.5m、梁行4.2m
- 建築年代:
- 19世紀中期
見どころポイント!
- 粉挽き、米つき、わら打ちの3つの機能が備わっています。
- 水車に水を導くための樋(とい)があります。
建築工事の古記録が残る名主の家
(6)佐々木家住宅(ささきけじゅうたく)
国指定重要文化財
- 旧所在地:
- 長野県南佐久郡佐久穂町畑
- 建物区分:
- 農家(名主の家)
- 構造形式:
- 北面庇付、石置き板葺、寄棟造、一重、一部中二階、茅葺、桁行24.1m、梁行7.3m
- 建築年代:
- 享保十六年(1731)、延享四年(1747)に座敷普請
見どころポイント!
- 入口の便所は男性の小用で、土足のまま使えるようになっていました。
- 風呂場は来客の行水用で、浴槽はありませんでした。
田の字型の間取りを持つ合掌造りの家
(7)江向家住宅(えむかいけじゅうたく)
国指定重要文化財
- 旧所在地:
- 富山県南砺市上平細島
- 建物区分:
- 農家(組頭の家)、合掌造
- 構造形式:
- 切妻造、妻入、茅葺、一重三階、桁行19.6m、梁行8.5m
- 建築年代:
- 18世紀初期
見どころポイント!
- 急勾配の大屋根は、手を合わせた形から合掌造と呼ばれます。2階3階は養蚕などに使われました。
- いろりの上の大きな棚は、火の粉が上がるのを防ぐとともに、濡れたものの乾燥などに使いました。
蓮如上人が泊まったという言い伝えのある古い合掌造り
(8)山田家住宅(やまだけじゅうたく)
神奈川県指定文化財
- 旧所在地:
- 富山県南砺市桂(かつら)
- 建物区分:
- 農家、合掌造
- 構造形式:
- 切妻造、一重三階、茅葺、桁行14.9m、梁行9.5m
- 建築年代:
- 18世紀初期
見どころポイント!
- 床下が高いのは、火薬の原料となる塩硝を作っていたためと考えられています。
- 左手にある小さな合掌造りは、肥料小屋を兼ねた便所です。
迫力満点の梁がみられる合掌造の家
(9)野原家住宅(のはらけじゅうたく)
神奈川県指定文化財
- 旧所在地:
- 富山県南砺市利賀村利賀
- 建物区分:
- 農家(組頭の家)、合掌造
- 構造形式:
- 切妻造、一重三階、各面とも庇付、茅葺、桁行17.5m、梁行10.6m
- 建築年代:
- 18世紀初期
見どころポイント!
- 入って右手の渡し籠は、深い谷を渡るための人力ロープウェーです。
- 広間天井の太い梁を「牛梁」、ここから前後に渡してある曲がった梁を「チョウナ梁」といいます。
- 江向家、山田家、野原家を比べてみましょう。同じ五箇山の合掌造でも様々な違いがあります。
民家園唯一の、白川郷の合掌造民家
(10)山下家住宅(やましたけじゅうたく)
神奈川県指定重要文化財
- 旧所在地:
- 岐阜県大野郡白川村長瀬
- 建物区分:
- 農家、合掌造
- 構造形式:
- 切妻造、一重三階、茅葺、桁行18.2m、梁行10.9m、正面庇付、石置き板葺
- 建築年代:
- 19世紀前期
見どころポイント!
- 川崎駅前で観光料亭として活用されていたもので、階段は料亭時代のものです。
- 五箇山の合掌造と異なり、石をのせた板葺きのひさしがあります。